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2022.12.01

【開催報告】ミュージアムトーク 2022年度/
「ハンセン病文学の新生面『いのちの芽』の詩人たち」をめぐって (第6回 オンライン開催)
※イベントは終了いたしました。

「ハンセン病文学の新生面 『いのちの芽』の詩人たち」をめぐって 当日の記録をYouTubeでご覧いただけます。

講師 木村哲也 (きむら てつや 国立ハンセン病資料館 学芸員)

企画展「ハンセン病文学の新生面 『いのちの芽』の詩人たち」関連企画です。担当学芸員が詩作品や資料にふれながら、作者の人となりや作品が生み出された時代背景などを解説します。
1953年、らい予防法闘争のさなか刊行された大江満雄編『いのちの芽』(三一書房)は、全国8つのハンセン病療養所から73人が参加する、初めての合同詩集でした。刊行から70年目にあたる今年、隔離政策の不条理に直面しながらも外部社会に向けて希望・連帯・再生を希求する、戦後の新たな文学の姿を紹介します。

開催概要

2023年3月3日(金)19時 から 20時30分(予定) zoom配信

事前申し込み制/定員100人(申込先着順)

イベント当日の受付開始 18時45分

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「ハンセン病文学の新生面 『いのちの芽』の詩人たち」をめぐって 開催報告

講師 木村哲也 (きむらてつや 国立ハンセン病資料館学芸員)

夜間開催でお届けしたオンライン・ギャラリートーク「ハンセン病文学の新生面 『いのちの芽』の詩人たち」をめぐって」は、100人の定員満席で開催することが出来ました。
当日はまず、事前収録の映像で、展示室を回りながら、合同詩集『いのちの芽』の成立ちを説明し、続けて「故郷・家族」、「隔離の壁」「身体イメージ」「性」「「救癩」への異義」などをテーマにそれぞれの詩を紹介しました。次に、『いのちの芽』の刊行以降、それに参加した療養所の詩人たちが展開した、詩の活動の全国組織化、療養所で行われた教養大学講座、音楽バンド「青い鳥楽団」の結成、邑久長島大橋の架橋運動、ハンセン病国賠訴訟に触れ、最後に『いのちの芽』を編んだ大江満雄と詩人たちの親交を紹介しました。
解説に続いてライブで紹介したのは、詩人たちが大江満雄に宛てた貴重な自筆の書簡や写真資料などです。また、これら初公開となる資料及び、詩の世界への関心の高さを示すように、時間内にお答えしきれないほど多くのご質問をいただきました。
ご質問への回答を追加したアーカイブ版(総字幕入り)も準備しております。当館のYouTubeチャンネルにて公開しますので、そちらも是非ご覧ください。

アンケートより

  • いのちの芽の詩はハンセン病回復者の思いが詰まったものだとわかりました。また、詩会や詩集発刊など何かを始めようとする人々には何か強い力を感じます。
  • 今回展示だけでは知り得なかったことも解説頂き、とても充実した時間を過ごすことができました。木村さんの説明は明快でありながら重みがあって、言葉を使って説明することの大切さを再認識させて頂きました。
  • 詩には、思想と信念と、現実から跳躍できる柔軟でしたたかなこころが生きているのだと思いました。
  • 大江満雄が療養所の詩人たちに与えた影響が詩作のみならず、壁を越える活動に繋がっていたことを知ることができたのは私にとっては新鮮な驚きでした。また壁の中の文藝活動の意義を改めて理解できました。
  • ハンセン病について知らないことばかりなので、もっと理解を深めたいと思い、参加させていただきました。どんなことがあって文学の活動が広がっていったのか、ハンセン病の方々の詩の解説からどんな気持ちを抱いていたのか、などいろいろなことを知ることができました。
  • 略歴を記すことは実は生きた証でもあり、作品と共にその人の存在自体であると思います。テーマの中で「性」を取り上げていることも、そこにこそアイデンティティがあるとも思いますので、重要な意味を持ったと思っています。
  • ペンネーム、写真やエピソードとともに作品が展示されたことで、“現実にいらっしゃった方々の生の声”として感じ取ることができました。そのおかげで、こうした問題が今にどう繋がり、将来へどう繋げて行くべきなのか(ハンセン病のことだけにとどまらず)についても考えさせられました。
  • 故郷の作家・島比呂志さんについて調べていたところ、知人の方から紹介されて参加しました。遠方であり、実際にミュージアムに行くのは難しいため、このように展示を案内してくださるのは大変ありがたいです。
  • 今回のようなイベントがあればまた聴講したい。資料が残っていればこそ当時の状況を知ることに繋がります。生きた一人ひとりの声が作品として形に残っていること。その背景も重要ですね。橋となった人の存在。貴重な資料の紹介、また話し方がとても聞きやすくよかったです。
  • 以前より訪問させて頂こうと思ってましたが、なかなか叶わず残念に思っていたところ、仲間内で話題となりHPを見てオンライン開催を知りました。大変分かり易いトークまた丁寧な説明ありがとうございました。ますます訪問して直に展示を見て詩集を手にしたいと思いました。

…ほか多数のご回答をいただいております。ありがとうございました。

開催の様子


 

≪お問い合わせ≫
国立ハンセン病資料館 ミュージアムトーク担当 mt@nhdm.jp
※休館日およびイベント当日12時以降はご対応できません。事前にお問い合わせください。