イベント詳細
2025.12.01
【開催のご案内】
ミュージアムトーク2025 特集「戦争とハンセン病」
戦争とハンセン病をめぐる日本の近代史をたどると、戦争がハンセン病患者の隔離を強化し、さらに戦争が隔離下の被害をより深刻にしたことがわかります。本ミュージアムトークでは、全国のハンセン療養所のなかでも特に被害が甚大であった現在の沖縄愛楽園における戦後の入所者の動き、及び、戦時下のハンセン病療養所におけるこどもや兵役を経験した患者が置かれていた立場を検討します。全3回の講座を通じて、これまで十分に注目されてこなかった戦争の実相を通してハンセン病問題に迫ります。ぜひご参加ください。
第2回
戦争とハンセン病療養所のこどもたち
【講師】 西浦直子 (にしうらなおこ 当館学芸員)
【日時】 2025年12月14 日(日)14時 から 15時
戦時下の療養所に収容されたこどもたちは、治る希望を持てないまま、飢えと重労働、そしてそれらによる症状や障がいの進行に耐えなければなりませんでした。おとなの入所者でさえ食べることすら事欠く状態だった療養所で、こどもはどう生きようとしたのか。残された文芸や写真などから探ります。
画像右)望ヶ丘(長島愛生園)のこどもたち、1940 年撮影・長島愛生園歴史館提供
【お申込み】 こちらから事前申し込みを受け付けております。
※定員に達し次第受付を締め切らせていただきますが、場合によっては受付終了の表示が遅れることをご了承ください。
第3回
歌を詠んだ「軍人癩 」
【講師】 吉國 元 (よしくにもと 当館学芸員)
【日時】 2026年1月18日(日)14時 から 15時
従軍経験のあるハンセン病患者は「軍人癩」と呼ばれ、戦中及び戦後にハンセン病療養所への入所を余儀なくされました。本講座では、国立ハンセン病資料館のギャラリー展「戦後 80 年-戦争とハンセン病」(会期終了)の開催を通じて得た知見を展開し、主に立花誠一郎(邑久光明園)と政石蒙(大島青松園)による短歌を取り上げます。それぞれの歌に込めた想いをたどり、ハンセン病問題における「軍人癩」の経験とは何かについて考えます。
画像中央)政石蒙『水尾 政石蒙遺歌集』(青松歌人会、2010年)口絵より
画像右)政石蒙『乱泥流』(青松歌人会、1964年)
【お申込み】 こちらから事前申し込みを受け付けております。
※定員に達し次第受付を締め切らせていただきますが、場合によっては受付終了の表示が遅れることをご了承ください。
第1回 ※終了しました
「沖縄戦と愛楽園-焼失した戸籍を再製させた愛楽園の人々」
【講師】 鈴木陽子(すずきようこ 沖縄愛楽園交流会館学芸員)
【日時】 2025年11月30日(日)14時 から 15時
【定員】 事前申込制 定員130人(申込先着順)
激しい地上戦のあった沖縄では、離島を除いて戸籍簿が消失しました。この戸籍の再製は、米軍統治下、1954 年から本格的に始まります。しかし、愛楽園入所者には家族による戸籍申告から外された人や、自ら家族に配慮して戸籍を再製しようとしなかった人がいました。園の人々の戸籍再製が終了したのは「復帰」後です。園の人々は戸籍に何を求めたのか、暮らしの中からみていきます。
画像右)壊滅した国頭愛楽園(現・沖縄愛楽園、1945年7月撮影、沖縄公文書館所蔵)
※上記の内容は予告なく変更する場合があります。詳しくは本サイトでご確認ください。
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≪お問い合わせ≫
国立ハンセン病資料館 ミュージアムトーク担当
mail:mt@nhdm.jp
※休館日およびイベント当日12時以降はご対応できません。事前にお問い合わせください。