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2021.09.29

【開催報告】ミュージアムトーク2021 (第7回 オンライン開催)

「教えられる」場から「考える」場へ―国立療養所菊池恵楓園に設置される歴史資料館の目指すべきもの―

講師 原田寿真 はらだ かずまさ 菊池恵楓園社会交流会館(歴史資料館)学芸員

国立療養所菊池恵楓園(熊本県合志市)は、国内最大の国立のハンセン病療養所です。2022(令和4)年5月、同園の菊池恵楓園社会交流会館は構想7年の大規模リニューアルを経て「恵楓園歴史資料館」として新たな一歩を踏み出します。これを機に、現在まで恵楓園において実施されてきた様々な事業を紹介するとともに、リニューアル後の事業予定についても解説します。そして「ハンセン病の歴史を伝える意義とは何か」という根本的な問いに立ち返りつつ、リニューアル後の事業のありかたについて、またハンセン病療養所における博物館施設の役割について考えてみたいと思います。

開催概要

  • 2021年9月25日(土)14:00~15:30(予定)zoom配信
  • 事前申し込み制:定員100人(申込先着順)
  • 参加申し込み受付期間:2021年7月17日(土)のトーク終了時~ 9月24日(金)17:00まで(定員に達し次第締め切ります)
  • 当日の受付開始時間:13:45

第6回 ミュージアムトーク2021の告知PDFはこちら

 

「教えられる」場から「考える」場へ ―国立療養所菊池恵楓園に設置される歴史資料館の目指すべきもの―
開催報告

原田寿真(はらだ かずまさ 菊池恵楓園社会交流会館(歴史資料館)学芸員)

2022(令和4)年5月にリニューアルオープンを控えた菊池恵楓園社会交流会館(リニューアル後は「恵楓園歴史資料館」)のこれまでとこれからについてお話を伺いました。冒頭に新作のガイダンス映像「恵楓園の歴史を歩く」(上映時間約20分)を上映し、恵楓園の歩みと概要についてご紹介。同園での資料保存の経過と、2013年の1回目のリニューアルについて現場ならではの具体的な課題にふれました。またリニューアル計画について、増築棟(展示)と既存棟(収蔵・調査研究)それぞれの機能や動線計画、土地と結びついた人びとの歴史を表現するための展示の工夫等を、空撮写真やパースなどを使って具体的に解説されました。また今後の展望として、資料から導かれる一人ひとりの具体的な歩みをもとに、来館者がハンセン病問題について自ら考える場となることが重要と指摘しました。
参加者からは多くの質問とご感想をいただきました。追って当館YouTubeチャンネルからアーカイブ動画をご用意いたします。
アンケートでいただいたご意見等を活かし、今後もハンセン病問題についてさまざまな切り口からトークをお届けして参ります。

アンケートより

  • 資料館の役割を考えていく上でとても貴重なご意見を聞けたことはよかったです。「入所者個々人の生きた歴史を豊富に保存し、それに基づき深く考えることで様々な教訓を見出していく」というご指摘は大切だと思いました。
  • 具体的な資料館づくりの舞台裏を知ることができてよかったです。当事者がいなくなったあと、ハンセン病問題を伝える施設の存続について考えるよいきっかけになりました。
  • より良い社会実現のための拠点をめざし、多くの協議と作業のもと資料館がつくられてきたことが分かりました。展示を見る側として、資料館では事実を知るだけでなく、自己と向き合うことが大切であると実感いたしました。熊本県を訪れ、歴史資料館に足を運びたいと思います。
  • 新型コロナ感染防止のため、以前は自由に出入りできた菊池恵楓園に現在立ち入ることができなくなっていますが、新しい歴史資料館が完成公開される来年の5月までには、制限が緩和され見学が適うことを願う気持ちが、今回の発表を聞いて一段と強くなりました。
  • 私の住んでいる地域からですと、日帰りで行くのには無理があります。原田さんの「背景」にあった草千里も含めて、数日かけて熊本を周ってみたいです。来年のオープン、楽しみにしています。

…ほか多数のご回答をいただいております。ありがとうございました。

開催の様子


当日の記録をYouTubeでご覧いただけます。