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2021.01.29

【開催報告】ミュージアムトーク 2021(第1回 オンライン開催)

不自由者看護切替の運動について

講師 田代学(たしろまなぶ 当館学芸員)

ハンセン病療養所では、失明や手足の障害のために日常生活に助けが必要になった人々を「不自由者」と呼び、かつては軽症な患者・回復者が患者作業として介護を行っていました。国立ハンセン病資料館の展示資料や写真を、関連する文章と共に紹介し、不自由者や患者運動について考えを深めたいと思います。(田代)

開催概要

  • 2021年1月16日(土)14:00~15:30 zoom配信
  • 事前申し込み制・定員100人(申込先着順)
  • イベント当日の受付開始 13:45

 

不自由者看護切替の運動について 開催報告

田代学(当館学芸員)

本日のミュージアムトークは、不自由者看護の職員切替を求めて、全国の療養所の自治会が力を合わせて行った大規模な「六・五闘争」が中心の発表でした。その中で、看護・介護を受ける立場にあった不自由者、特に視覚障害者が運動の先頭に立つにいたる厳しい生活が浮かび上がりました。近隣はもとより遠隔地からの参加者も多く、質問も多数出て、盛況のうちに終了しました。
アンケート等でいただいたご感想等を活かしつつ、今後もハンセン病問題についてさまざまなテーマでミュージアムトークをお届けしてまいります。

アンケートより

  • 本日は、貴重なお時間を作ってくださり、ありがとうございました。お話を聞いていて、衝撃を受けることが多かったです。特に、「仕事(患者作業)をしないと生きていけない」、「目が見えない、足でペンも持てない…」のお話が印象に残りました。「生きる希望をどう生み出すか」。コロナ禍における、今のテーマだと思います。ハンセン病の歴史について、さらに勉強していきたいです。次回のミュージアムトークも楽しみにしています。
  • 患者作業の問題点や患者間の差別視など大変興味深かったです。
  • 貴館で一昨年開催された企画展の成果をも踏まえた、貴重なお話をありがとうございました。当初の療養所は、看護・介護(“付添”)も同病の患者が担うという、およそ医療・福祉的には「療養所」と呼べるような施設ではなかったと思いますが、“付添”の職員切り替えが実現することによって初めて、実質的な「療養所」へと、徐々に変化していったということではないでしょうか。法廃止・改正や裁判の結果だけでなく、そのような視点から、療養所の歴史についてまとめなおすことの必要性を改めて感じています。
  • 不自由者介護という事実を初めて知りました。
  • 今回「不自由者看護切替の運動について」というテーマでしたが、以前よりハンセン病について差別論の観点から考える機会があり、社会的弱者を生む構図はいかにして作られるのかということを改めて考えさせる良い機会となりました。自分達の生活を守るため、自ら声を上げて権利や補償を獲得していく過程には言葉や文字だけでは表せない苦難が多分にあったと思います。今回患者の方々の記録を辿ることができ、少しでも当時の想いや訴えを反芻することができたように思います。
    コロナ禍に置かれている現在、我々が未知なる恐怖といかに向き合い、それが我々の新たな生活環境に向き合うための参考資料としても、このタイミングで講演が聞けたことを感謝致します。ありがとうございました。
  • 多くの資料が原文のまま提示されていることで、その時代の思いが読み取れて大変良かった。ただ進行が早くて資料をじっくり見ることができなかったのは残念です。
  • 貴重なお話をありがとうございました。まだまだ偏見のある時代、6.5運動の当時の報道が、いったいどれだけの人に理解されていたのか。そして、それに対する解説報道などがあったのでしょうか。疾病をきっかけとする差別は、現下のコロナ禍でも同じ。その差別は、罹患者だけでなくその家族や医療従事者にも及んでいる。一度定着してしまった差別を消すことの難しさを、改めて感じさせられました。

…ほか多数のご回答をいただいております。ありがとうございました。

開催の様子

当日の記録をYouTubeでご覧いただけます。