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トップ イベント情報 イベント一覧 <終了しました>2019年度ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬(しきいつま)展」

2019.12.02

2019年度ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬(しきいつま)展」
※イベントは終了いたしました。

没後60年・志樹逸馬(しきいつま)展ポスター

志樹逸馬(1917年から1959年)は、全生病院(現・多磨全生園)に入院し、のち長島愛生園に転園。長島詩謡会の代表をつとめました。詩人の永瀬清子や大江満雄、哲学者の鶴見俊輔らと親交を持ち、作品を高く評価されています。『愛生』誌上を中心に多くの詩を発表しましたが、生前、個人詩集は出されませんでした。
没後60年にちなみ、本ギャラリー展では、自筆の創作ノートをご覧いただきます。志樹逸馬という知られざるハンセン病詩人の詩作品を紹介することを通して、その作品の魅力を広く発信し、再評価の光を当てることを目指します。

こちらからギャラリー展のちらしをダウンロードできます。(PDF: 7,746KB)

 

開催概要

【開催日時】
2019年11月9日(土)から12月1日(日)まで

【会場】
当館 1階ギャラリー

【開館時間】
9時30分から16時30分まで(入館は16時まで) 入館無料

【休館日】
月曜および国民の祝日の翌日(ただし、11月4日、11月24日は開館)


※11月23日(土)13時から13時30分、学芸員によるギャラリートークを行います。

 

 

開催の様子

 

【第1回目】ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬(しきいつま)展」関連イベント
若松英輔(わかまつえいすけ)氏 講演会「志樹逸馬(しきいつま)の詩と出会う」

▼若松英輔 氏 プロフィール
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専門は文芸批評。
『北條民雄 小説随筆書簡集』 (講談社文芸文庫、2015年)の解説で北條民雄、『霊性の哲学』 (角川選書、2015年)で谺雄二、『詩と出会う 詩と生きる』(NHK出版、2019年)で志樹逸馬や近藤宏一など、ハンセン病文学について論じてこられました。
今回、ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬展」にちなみ、志樹逸馬の詩の魅力について語っていただきます。


こちらから講演会のちらしをダウンロードできます。(PDF:7,746KB)

 

(第1回目)講演会「志樹逸馬(しきいつま)の詩と出会う」開催報告

2019年11月17日(日)14時から15時30分、ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬展」関連イベント(第1回目)若松英輔氏講演会「志樹逸馬の詩と出会う」を開催いたしました。若松先生より「志樹逸馬」をテーマにお話いただくのは、本日が初めてとなります。「詩の言葉」について、深く語っていただきました。
多くのお客様においでいただき、大変感謝しております。お客様からいただきましたご意見やご感想を紹介させていただきます。

  • 志樹さんの詩は今回初めて出会ったのですが、平易な言葉で無限の宇宙が表現されていることに驚きました。志樹の対した「悲しみ」というものは、現在苦しさを覚えて生きている自身の人生に照らして、そこに光を見出してくれるものだと分かりました。今回読んだ詩をこれから時間をかけて読み続けていこうと思います。
  • 以前、若松さんの講演会の開催をアンケートにてお願いした者です。今日は本当にありがとうございました。志樹逸馬をもっと好きになり、より読んでいきたくなりました。とても濃い時間でした。今後も、さまざまなイベントを楽しみにしています。小さい子どもづれでも参加できるイベントも期待しています。
  • とっても深い人生論と詩(志樹)(志樹だけではない)の繋がりに目覚めた若松さんのお話でした。「いのち」と「ことば」を分けることは出来ないと思いました。若松さんの深い思惟にとてもストレートに触れることが出来たのは、志樹逸馬の日常の詩であったこと(そこを読み解くことをうながす)に、とても豊かな思いを刻んだと思います。
  • すばらしい講演会を開いていただきありがとうございました。志樹さんの詩のことばひとつひとつ、そしてその余白に何が書かれているのか、いないのか、若松先生のお話で深く味わうことができました。ハンセン病という過酷な病を生き延び全うしていくうえで詩の力、ことばの力というもの(悲しみの力、苦しみの力)が人を救うことがあるのだということを感じました。ポストカードのプレゼントもとても嬉しかったです。
  • 若松さんのラジカルなお話を聴かせていただくのは3,4回目ですが、目からウロコが何枚もはがれました。若松さんだけでなく、企画されたスタッフの方々にも大きな拍手を送りたいです!!!
  • ありがとうございました。レジュメやpost cardの詩をひとつひとつ丁寧に読んでいく中で志樹さんのまっすぐなこころに触れてゆくようなひとときになりました。講演が終わったあと、自分のこころのうちにも静かな空間が生まれているように思います。木村さんの大江満雄のお話もぜひ伺いたいです。

若松英輔氏講演会(第1回)のYouTubeアーカイブ動画はこちら

 

【第2回目】ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬(しきいつま)展」関連イベント
若松英輔(わかまつえいすけ)氏 講演会「志樹逸馬(しきいつま)の詩と出会う」

▼若松英輔 氏 プロフィール
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専門は文芸批評。
『北條民雄 小説随筆書簡集』 (講談社文芸文庫、2015年)の解説で北條民雄、『霊性の哲学』 (角川選書、2015年)で谺雄二、『詩と出会う 詩と生きる』(NHK出版、2019年)で志樹逸馬や近藤宏一など、ハンセン病文学について論じてこられました。
今回、ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬展」にちなみ、志樹逸馬の詩の魅力について語っていただきます。


講演会のちらしをダウンロードできます。(PDF:7,746KB)

 

(第2回目)講演会「志樹逸馬(しきいつま)の詩と出会う」開催報告

2019年12月1日(日)14時から15時30分、ギャラリー展「没後60年・志樹逸馬展」関連イベント(第2回目)若松英輔氏講演会「志樹逸馬の詩と出会う」を開催いたしました。本日はギャラリー展「没後60年・志樹逸馬展」が最終日のなか、前回(第1回目)とは別の内容のお話を若松先生より追加講演いただきました。

多くのお客様においでいただき、大変感謝しております。お客様からいただきましたご意見やご感想を紹介させていただきます。


  • 素晴らしい講演でした。志樹逸馬の言葉でなければ感じられないイメージや生きることについての本質的なことをこの場所で受け止めることができて幸せでした。まずは志樹の詩を書き写すことをはじめて、自分で詩を書きたいと強く思いました。あと、本日の若松さんの朗読もとても良かったので、ハンセン病の方々の文学の朗読会などあれば嬉しいです。
  • 今回、若松さんは詩を知識として知るのではなく、出会う、味わうということについてお話くださった。それは、私たちがハンセン病を経験なさった方やご家族について学び、共に生きるために必要なことでもあるのだと思った。
  • 志樹逸馬の詩を通じて、詩(ことば)の読み方、感じ方のヒントをいただきました。私は短歌を書いていますが、あらゆる詩型に同じことが言えると思いました。歌人についての展示、講演もお聞きしたり、拝見したいです。
  • 日常で考えることのできなかったことを考える機会をいただけて大変面白かったです。志樹逸馬は本日ここで読むまで知りませんでした。国立ハンセン病資料館に来て見たかったこと、若松先生の話を聞いてみたかったことが重なり、志樹逸馬を読む機会を与えられました。感謝しております。
  • 詩について、言葉について、人間について、深く深く考えることができたと思います。どうもありがとうございました。
  • ハンセン病と若松英輔さんの組み合わせに感心を惹かれ今回参加させていただきました。志樹逸馬については初見でしたが深く心を動かされました。自分の中の大切な作品となり、自分の声に耳を傾ける事をしようと思います。

若松英輔氏講演会(第2回)のYouTubeアーカイブ動画はこちら