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トップ イベント情報 イベント一覧 <終了しました>【企画展】生活のデザイン ハンセン病療養所における自助具、義肢、補装具とその使い手たち

2022.07.09

企画展開催のお知らせ
※イベントは終了いたしました。

生活のデザイン ハンセン病療養所における自助具、義肢、補装具とその使い手たち

社会復帰のみが更生ではない。歩けないものが歩き、箒を持たなかつた者が箒を持ち、フオークを持てなかつた者がフオークを持つことが更生である。自主自由とはかかることを意味しなければならない。

(田代馨「不自由者の自主性ということ」 『多磨』第41巻 第11号、1960年11月)

 

ハンセン病療養所の患者、回復者は、神経障害による生活動作の不自由がありながらも、その人らしく暮らすために、さまざまな道具を活用してきました。
かつてはハンセン病隔離政策のもと、療養所の予算は十分でなく、多くの労働が患者によって担われていました。古くから伝わるブリキの義足や取っ手のついた鉋などは、知覚神経や運動神経の麻痺をかかえながら、患者作業や日常生活における仕事を担ってきた入所者の苦難の歴史を伝えています。
1950年代後半以降、作業療法士や義肢装具士が着任してからは、知覚を失い、思うように動かせなくなった手足を保護しつつ、使い手が叶えたい生活を実現するにはどうしたらよいかが追求されてきました。さまざまな素材の義足やカラフルな自助具つきスプーン、陶芸や音楽活動などの生きがいづくりにかかわる自助具など、使い手の願いの広がりに合わせて、道具の個性が研ぎ澄まされてきたのです。こうして、一人ひとりの生活のデザインと呼ぶにふさわしい道具が数多く作られ、使い手の暮らしを形作ってきたのでした。
それらの道具を使う人の姿からは、限られた場での生活であっても、身の回りの小さな自由までは奪われまいとする意志をうかがうことができます。本展ではその姿を、自助具、義肢、補装具の数々と、その使い手の映像や写真、語りなどを通してお伝えします。ハンセン病問題への理解を深めると共に、障害とともに生きる人びとが自らの可能性を追求してきた歩みへの関心を高めていただければ幸いです。

 

開催概要 ※終了しました。

【会期】
2022年 3月12日(土)から 8月31日(水)
ご来館の際は最新情報をご確認下さい。詳しい情報はこちら

<お願い> 会期中、7月31日(日)、及び8月6日(土)は、講演会「生活のデザインができるまで -願いをかたちにする人びと-」の配信のため、一部ご観覧を制限させていただきます。当日ご来場のお客様には大変申し訳ありませんが、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

【会場】
国立ハンセン病資料館 企画展示室

【休館日】
月曜および「国民の祝日」の翌日(月曜が祝日の場合は開館)

入館無料

※新型コロナウイルスの感染状況等により変更する場合があります。

 

イベント情報 ※終了しました。

トークセッション「生活のデザイン」をめぐって(オンライン)

展示制作の過程で印象に残った様々なエピソードを、担当学芸員2名による対談形式でお伝えします。使い手と作り手それぞれの思いをめぐるお話です。

【日時】
2022年6月17日(金)  19時 から 20時30分

【講師】
事業部事業課 西浦直子・吉國元

【定員】
先着100名、事前申込み制、参加無料

【申込開始】
2022年5月1日(土)
※開催報告はコチラ

 

ワークショップ 「ブリキの義足」を作ってみよう(対面)

かつて患者さんが発明し、製作・使用してきたブリキの義足。手を動かし、身近な材料で実際に作ってみることによって、道具に込められた工夫への理解を深めます。
講師:担当学芸員

【日時】
2022年7月30日(土)、8月14日(日)
各回10時 から 11時30分

【会場】
当館1階 ロビー

【定員】
各回申込み先着5組まで、1組あたり3人まで、参加無料

【対象】
小学生以上

【申込開始】
2022年7月1日(金)

※カッターを使用する工作となります。
小学生の方は保護者同伴でお願いします。
※詳細はコチラ

 

ギャラリートーク(対面)

担当学芸員が、ひとつひとつの道具の背景にふれながら展示をご案内します。

【日時】
2022(令和4)年3月30日(水)、4月23日(土)、5月1日(日)、5月3日(火)、5月5日(木)、6月4日(土)、7月23日(土)、8月28日(日)
各回13時 から 13時45分

【会場】
当館2階 企画展示室

【定員】
各回 当日先着10名、事前申し込み不要

 

ギャラリートーク(オンライン)

展示室から、担当学芸員がオンラインで展示をご案内します。

【開催日時】
2022(令和4)年5月28日(土)、6月12日(日)、8月31日(水)
各回13時 から 13時45分

【定員】
各回 50名、事前申し込み制 参加無料

【申込開始】
2022年5月1日(日)
※詳細はコチラ

 

講演会「生活のデザインができるまで-願いをかたちにする人びと-」(オンライン)

国立療養所多磨全生園の義肢装具士をお招きし、義足や補装具の作り手としての体験談や想いを伺います。

【日時・講師】
各回13時30分 から 15時
2022年7月31日(日) : 菅野太洋さん (多磨全生園義肢装具士)
2022年8月6日(土) : 後藤直生さん (多磨全生園義肢装具士)

【配信方法】
Zoomウェビナー

【協力】
国立療養所多磨全生園

【申込開始】
2022年7月1日(金)
※詳細はコチラ

講演会当日のアーカイブをYouTubeからご視聴いただけます。
2022年7月31日(日) 菅野太洋さんの講演はコチラ
2022年8月6日(土) 後藤直生さんの講演はコチラ

 

≪お問い合わせ先≫
国立ハンセン病資料館
〒189-0002
東京都東村山市青葉町4-1-13
TEL:042-396-2909 FAX:042-396-2981
Email:pr@nhdm.jp

 

企画展「生活のデザイン」展に関連して、ミニ動画をYouTubeに掲載しました。
動画はこちらからご視聴いただけます。

【企画展「生活のデザイン」ミニ紹介】
自助具としての鈴について
国立ハンセン病資料館 企画展「生活のデザイン ハンセン病療養所における自助具、義肢、補装具とその使い手たち」の開催に合わせ、展示資料などを紹介するミニ動画の第1弾。
ハンセン病の症状・後遺症としての知覚障害のある人が失明した場合によく使われた「自助具としての鈴」をめぐる動画です。

解説:国立ハンセン病資料館 吉國元

 

フライヤーのダウンロードはこちらから(PDF:756 KB)
イベント用フライヤーのダウンロードはこちらから(PDF:1,380 KB)